カナリーの米国株10-Kコレクション

米国株10-KやAnnual reportの訳を気の向くままに

NGG 株価情報サイトの配当利回りを鵜呑みにしてはならない

高配当株として人気の高いナショナルグリッド(以下NGG)ですが、2,3カ月程前までGoogleの株価表示に示されている配当利回りが8%~9%近いものになっていたと思います(証拠写真はありませんが…)。他の株式情報サイトでも利回りが7%~9%と表示されていましたね。その為、高配当株投資家の方の中には9%という数字が魅力的に映り、買った方もいらっしゃると思います。しかし残念ですがそのような方々がNGG株から9%の配当利回りを受け取ることは出来ないと思います。なぜなら、NGGは昨年に特別配当を実施しており、この特別配当が株価情報サイトの配当利回りを高く釣り上げた可能性が高いからです。

 

配当種別

1ADS当たりの配当額 ($)

配当支払日

配当落ち日

参照株価

Interim(中間)

1.0169

2018/1/10

2017/11/24

58.3842

Final(期末)

1.8924

2017/8/16

2017/6/2

66.6350

Special interim(中間特別)

5.4224

2017/6/2

2017/5/19

Not offered

Interim

0.9427

2017/1/11

2016/11/25

57.4009

Final

2.0445

2016/8/10

2016/6/3

70.7658

Interim

1.1323

2016/1/13

2015/11/27

69.8765

Final

2.1866

2015/8/5

2015/6/5

65.8315

 

(National Grid公表の配当履歴のエクセル表から抜粋)

 

 

上記の表から計算すると、今年5月までのADR配当総額は約8.33ドルとなります。ここで正直よく分からない点は利回り9%という数字がどのようにはじき出されたのかということです。普通に特別配当を考慮して計算すれば、去年1年間の配当利回りは、12%程になりそうなのですが…。

 

ただ株価情報サイトの利回りがどう計算されたにしろ、特別配当はあくまで「特別」ですから、今年も継続して同額の配当が出ることは非常に考えにくいです。そう考えれば、投資家は自分が将来受け取る配当利回りは、何かしらのアナウンスがない限り過去の定期配当から見積もるべきでしょう(もちろん業績から見積もることも大事でしょう)。ですから今回のNGGの場合、今年(来年?)の配当は3ドルほどになり、利回りは5%~6%程になると見積もるべきではないでしょうか。

 

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今回のケースから得られる教訓は、

 

・株価情報サイト(証券会社のサイトも含む)配当利回りを鵜呑みにしてはならない。

・特別配当の有無を確認する。

 

今回は、株価情報サイトの配当利回りが誇張されている例を挙げましたが、逆に将来の特別配当の予定が反映されておらず、利回りが低くなっていることも考えられます(事例を確認しておりませんが…)。ですので、きちんと自分自身で配当履歴や配当予定を確認すべきだと思います。

 

海外では、特別配当が頻繁に行われるイメージがありますが、注目企業でないと特別配当のニュースが日本語で伝わってこないこともあるかもしれません。ただ過去に特別配当があったかどうかは「会社名 dividend history」とかでググれば簡単に出でくると思うので、特に高配当を意識する方や、今回9%につられてNGGを購入してしまった方は、今後は事前にきちんと調べる必要があるのではないでしょうか。